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 むかしむかし、あるところにどんぶりが大好きなおばあさんと
マヨネーズが大好きなおばあさんがおりました。
どんぶりおばあさんをどんぶりさんといい、
マヨネーズおばあさんをマヨさんといいました。
ある日の事。
どんぶりさんは山へ
しばかれ芝刈りに、
マヨさんは川にマヨネーズをたれ流しにいきました。
手作りの新鮮なマヨネーズのキャップをあけ、
今日もマヨさんは元気にマヨネーズを垂れ流します。

すると、山の方からどんぶりさんの声が聞こえてきました。


「いつもの事なのです」
 そう言いながらマヨさんは手にもったマヨネーズに力を加えます。
しばらく経つと、川上から大きな桃が流れてきました。
「大きい桃だ〜。マヨネーズかけちゃえ」
桃はマヨネーズまみれになって川下へ流れていきました。
山からはいまだにどんぶりさんの叫びが聞こえてきます。
そんな事は気にせず再びマヨネーズを垂れ流すマヨさん。
しばらくすると、また川上から何かが流れてきました。
それはなんと、大きなジャルゴンでした。


「あんな大きなジャルゴンはじめて!」
 手にしたマヨネーズが流れていくのも忘れマヨさんはジャルゴンをながめます。
さてさて、気がつけばジャルゴンを岸へ引き上げてしまっていました。
「もって帰ったらどんぶりさん喜ぶかな〜?」
 ちょっとした期待と不安を胸に、
マヨさんはジャルゴンを家に持って帰る決心を固めます。
 しかしなんという事でしょう。
彼女にとってジャルゴンは大きすぎたのです。
けれどもマヨさんは知恵を絞って運ぶ方法を考えます。
結局、ピエロのように玉乗りで持って帰る事にしました。


こうして、マヨさんはジャルゴンと共に家へ帰るのでした。

マヨさんが家の前にたどり着くと、どんぶりさんも丁度山から降りてきました。
どんぶりさんはマヨさんが乗っているジャルゴンを見ると
たいそう目を
マルク丸くしました。
「こ、これどうしたの?」
「川にいたら流れてきたの」
「これはとっても食べ応えがありそうですね」

どんぶりさんはうれしそうに言いました。

あれ、ジャルゴンって食べ物だったかな?

と思いつつも、マヨさんはあえて何も突っ込まない事にしました。
ジャルゴンを二人で転がして家に入れると、マヨさんは腰をおろして
(絵を見る限り腰があるのかどうかはわかりませんが)いいました。
「あ〜、つかれた」
と、言った矢先からどんぶりさんがいません。
「あれれ?」
すると、家の奥からどんぶりさんが現れました。
その手には巨大なバスタードソードが握られています。
「割って食べよう〜」
有無を言わさずどんぶりさんがジャルゴンに向かい、剣を構えます。
するとその時、突然ジャルゴンの一部が開いたのです。


「む、むなっくかーにばる…?」
マヨさんは気が動転して謎の言葉を発します。
二人が恐る恐る中を覗いて見ると、そこには小さな赤ん坊が入っていました。
もしかしたら惑星ベジータから来た異星人かと思いましたが、
尻尾が生えていないのでそうではないと二人は確信します。
そして、二人はこの赤ん坊を育てる事を決意したのでした。
赤ん坊はニゲ太郎と名づけられ、すくすくと育っていったのでした… 









――数年後。
どんなに朝日が昇っても彼女たちの生活は変わりませんでした。
相変わらずどんぶりさんは山に芝刈りに
マヨさんは川で通算36万768本目のマヨネーズを川に垂れ流しているのですが、
その傍らにはいつもニゲ太郎がいるのでした。
ジャルゴンから生まれたせいか異常にジャルゴン好きに育ってしまいましたが、
三人は幸せに暮らしていました。


 その頃都では大変な事件が起こっていました。
海の向こうにある『鬼が島』から鬼が襲ってくるという事件です。
この話を聞いたどんぶりさんとマヨさん、
なにをどう考えたかニゲに鬼退治にいかせることを決心します。
マヨさんはニゲ太郎にお手製のマヨネーズとだんごを渡し、
どんぶりさんは"ミッドガルド一のどんぶり"と書かれたのぼりと、
兜代わりにどんぶりをくれました。

さあニゲ太郎の冒険のはじまりです!

鬼が島は海の向こうということで、ニゲ太郎はいつもの川を南下する事にしました。
川沿いに歩く事数時間、なにやら付近の茂みで物音がします。
「ん?」
と言ってニゲ太郎が茂みに振り向くと、そこには一匹の猫がいました。
「おいしそうなだんごの匂いがするにゃん♪」
猫はなぜか数本ある尻尾をぱたぱたさせ、ニゲ太郎に近づいてきます。
「ボクはねこまたのちかげ。おだんごくれるとうれしいにゃん♪」
「猫が人の言葉話してる( ̄口 ̄|||)」
「ねこまただから人語も話せるにゃん。
そういうキミこそ頭ジャルゴンなのに話してるにゃん」

「そりゃジャルゴンだからね」
答えにならない答えを返しつつニゲ太郎は考えます。
たった一人で鬼退治に駆り出されたので、文字通り猫の手も借りたいところです。
ここでニゲ太郎、妙案を考え付きます。
「じゃあだんごをあげるから鬼退治についてきてくれ」
「任せてにゃん♪」

鬼という生き物がどんなものか知らないちかげは二つ返事でOKを出します。
そんなわけでニゲ太郎はちかげにだんごを与え、
今度は二人――もとい、一人と一匹で歩きはじめました。


数日後。ニゲ太郎とちかげのコンビは今日もひたすら歩いていました。
「ニゲ太郎の頭は丸いから遊びたくなるにゃん」
「やめてください(´・ω・`)」
二人で会話をしながら川沿いの林道を歩いていると、
なにやら少し遠くになにかが倒れています。
こりゃ大変だと二人は駆け寄りました。
そこにはなぜか一匹の巨大なマグロが倒れていたのです。

マグロは口をパクパクさせながら言いました。
「み、水ぅ…」
「こりゃ大変だ!」
ニゲ太郎はあわてて川へ走りはじめました。
なぜマグロが林道に倒れているのかなんてこの際気にしてられません。
川につくと頭に装備しているどんぶりで川の水をすくい、急いで道を引き返します。
そこには信じられない出来事が待っていたのです!


マグロはちかげに食べられ、骨だけになっていました。
「おおおぉぉぉぉぉ!?!?( ̄口 ̄|||)」
「おいしかったにゃん♪」

体長が3mを越す巨大なマグロ"フェンマグロ"の隣で
満足そうな笑みを浮かべる体長30cmのちかげ。
どう考えても異常な光景に
思わず髪がアフロになってしまうんじゃないかと心配するニゲ太郎。
しかしながら、食べてしまったものは仕方がないので二人は再び旅路につくのでした。

再び数日後。
今日も旅を続ける一人と一匹の前に巨大な鳥が立ちふさがりました。
そう、ミッドガルドの暖かいところに住む鳥"ペコペコ"です。
そのペコペコは突然話し始めました。
「俺の名前はとりさん。その腰にぶらさげただんごをくれたら仲間になってやろう」
なんて都合のいい展開なんでしょう。
黙ってだんごを渡し、そそくさととりさんの上にまたがるニゲ太郎。
いつの間にかちかげもとりさんの頭の上に乗っています。

だんごを食べたとりさんは声高らかにいいました。
「飛べない豚はただの豚だ! しかし、飛べない鳥はただの鳥じゃない!
俺の名前はとりさん。ミッドガルド1の俊足鳥よ!」

叫ぶや否や、一瞬で音速近くまで加速するとりさん。
どう考えてもニゲ太郎がGで圧死しそうですが、そんな事はお構いなしで一人と一匹を乗せた鳥は鬼が島へ向かって突っ走るのでした…

――10数分後。

音速ペコペコのとりさんのおかげで、一行はついに海にたどりつきました。
「すっごい大きな水たまりにゃ!」
「これが海さ」

頭の上のちかげにとりさんが説明をいれます。
海は小さな彼等を笑うようにその大きな姿を水平線の彼方まで広げていました。
「のどが渇いたから飲むにゃん」
とりさんの頭からひょいっと飛び降り、砂浜を駆け抜けていくちかげ。
「おい、ちょっとま――」
とりさんが忠告した時には後の祭りでした。
「しょっぱいにゃ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!」
海水を思いっきり飲んでしまったちかげは思わず付近を走り抜けます。
わけもわからず走っていると、壁にぶつかってしまいました。
「うにゃ〜〜(><)」
「ガウ?」

奇妙な声がしました。
ちかげが見上げると、そこには巨大な熊が立っていました。
そう、壁だと思っていたのはこの熊だったのです。
初めて見るその巨大な姿に、ちかげは呆然としています。
すると、熊は一人で勝手に語り始めました。
「俺の名前は熊ベアー。この海岸で魚をとって生活してるガウ。
昔は川でシャケをとっていたんだが、
ある日マヨネーズまみれの巨大な桃にぶつかって
気がついたらここまで流されてきたんだガウ」

どうやらこの熊は冒頭の桃の被害者のようです。
「おおきな桃は知らないけど、
毎日マヨネーズが流れてる川なら知ってるにゃん」

「本当ガウ!?」
「ボク、これから鬼が島の鬼を退治しにいくんだけど、
手伝ってくれたら川に帰してあげるにゃん」

伊達にねこまたをやってるわけじゃありません。
ちかげはあっという間に熊ベアーを仲間に引き込んでしまいました。
この後、とりさんとニゲ太郎が驚いたのは言うまでもありませんが…

さてさて、猫、熊、鳥とお供を連れたニゲ太郎。
早速海の向こうの鬼が島を目指す事にしました。
でも困った事に彼等は船を持っていません。
砂浜に座り、悩むニゲ太郎。
するとニゲ太郎の隣で一匹の鳥が叫びました。
「俺の名前はとりさん。不可能のない鳥よ!」
すると、とりさんは掛け声とともに熊ベアーを背中に乗せました。
そのままニゲ太郎を熊ベアーの上に、
さらにちかげをニゲ太郎の上に放り投げるとりさん。

ブレーメンの音楽隊も腰を抜かす事間違いなしです。
とりさんは大きく息を吸うと、両足を眼にもとまらぬ速さで動かし始めます。
そして――
















ずどぉぉぉぉぉぉぉん!














砂浜が爆発するほどの強さで蹴り上げ、
とりさんは海面へ向かって駆け抜けます。
走りながらとりさんは叫びました。
「右足が沈む前に左足を前に、左足が沈む前に右足を出すべし!!」


――彼は海を走っていました。


そう、彼の言った理屈は意外な事に不可能ではないのです。
盛大な水しぶきを立てながら一行は水平線の彼方へを去っていきました。










その頃、鬼が島では一匹の鬼が見張り台の上から海を見張っていました。
と、水平線の彼方に何かが見えたので、
鬼は怪しんで何かに視線を定めます。










     __A__
!?(゜口゜)













鬼は腰を抜かしました。
その視線の先にはこの世の物とは思えない物が走っていたのです。
それは鬼の目には鳥なのか熊なのか猫なのかジャルゴンなのかさっぱり分かりませんが、ただ一つだけ分かったことがあります。








なんかヤベェ!!








鬼は慌てて大きな声で仲間の鬼たちにこの事を知らせました。
即座に鬼達の居住区に入るための門が閉じられます。

その後すぐに鬼が島に上陸したニゲ太郎達。
困ったことに大きな門が閉まっていて中に入ることができません。
すると、突然ちかげが鳴きました。

「ねこまた奥義、真空波♪」

するどい爪をキラリと光らせると、ちかげはその爪を一閃させました。
すると、何ということでしょう。門が真っ二つに切れてしまいました。
これまた鬼達は腰を抜かします。








         __A__A_A__A___A_A_
ありえねぇ(゜口(゜□(゜□(゜□゜)









さあお宝都の平和はもう目の前です!
ニゲ太郎達は一斉に鬼が島に攻め込みました。
鬼達も必死で声を張り上げます。
「なに、ニゲ太郎がなんだ!」
鬼たちがなぜニゲ太郎の名前を知っているかはさて置き、ついに戦いの火蓋が切って落とされたのです!
しかし、両者の力はあまりに一方的でした。


ちかげの真空波。


とりさんの音速走り&突っつき。


熊ベアーの怪力。


ニゲ太郎がなにもしなくても、あっという間に鬼たちは降参してしまいました。
鬼の大将は一向の前で泣いて謝ります。
「命だけは助けて下さい」
「宝を出せば助けてやろう」
何もしてないくせに、やたらと偉そうにニゲ太郎は言いました。




――その刹那!




ぽふっ


ちかげの体に大量のまたたびが――


どすんっ


熊ベアーの頭の上にハチミツたっぷりのハチの巣が――


とんっ


とりさんの目の前に卵が――


「うにゃ〜ん」
「ガウ!(゜皿゜)」
「抱卵しなきゃ(・д・)」



鬼たちがなすすべもなくやられてしまった三匹があっという間に戦闘不能に!
「だ、誰だ!?」
ニゲ太郎はどこを向くわけでもなく叫びました。
すると、どこからともなく一人の男が現れたのです。
 
「私の名前は桃太郎! 鬼が島の真の大将だ!!」
そういうと桃太郎は腰からニタナを抜きました。
そうです。
あの日、マヨさんに見捨てられた桃はそのまま海を渡り、
鬼が島に辿り着いていたのです。
今まさに、選ばれた者と捨てられた者の運命の戦いが始まるのです!
ニゲ太郎も腰に下げた

+10アンタッチャブル ブリンク サイレンス ナツフ

(以下、素敵ナツフ)
を構えます。
ニゲ太郎は素敵ナツフを腰にためて突進しました。
しかし、剣の修行も何もした事がないニゲ太郎が
鬼の中で育った桃太郎に勝てるはずがありません。
桃太郎がニタナを一振りすると、
ニゲ太郎の素敵ナツフはお空の彼方に飛んでいってしまいました。
すぐさま桃太郎が大上段にニタナを構えます。
体勢を崩したニゲ太郎にそれを避ける術はありません。
「名刀ジャ・ルゴンの露になるがいい!」
渾身の力を込め、桃太郎はニタナを振り下ろします。







Good bye人生(。凵K)









「あれ…?」




不思議な事に、いつまでたっても痛みがやってきません。
恐る恐るニゲ太郎は目を開いてみました。
なんと、ニゲ太郎の装備しているどんぶりから手が生え、
その手が真剣白羽取りをしているじゃありませんか。
「ふふり。」
突然ニゲ太郎の頭の上から声が聞こえてきました。
そう、このどんぶりはどんぶりさんだったのです。

『なんとぉぉぉぉぉ!!(゜ロ゜;)』

ニゲ太郎と桃太郎が驚いていると、ニゲ太郎の腰で何かが動きました。
「さすがどんぶりさん」




…マヨさんでした。





なんとこの二人、ニゲ太郎に渡したどんぶりとマヨネーズにいつの間にかすり替わっていたのです。

と、次の瞬間…




「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!
マヨネーズだぁぁぁぁぁぁ!!」





桃太郎は素っ頓狂な声を上げて気絶してしまいました。
「ひどい(/_・。)」
そう、彼はマヨネーズまみれで生まれてきた為、
マヨネーズに対してトラウマがあるのでした。




何はともあれ、一向はリバウンドを制し桃太郎を制し、
鬼が島を制したのです。
ニゲ太郎達は宝物を鬼達の船につんで家に帰りました。
その後、ニゲ太郎達は裕福な生活を送ったのでした。



めでたしめでたし







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